田村牛とは?和牛の最高峰と称される理由5つ&美味しさの秘密を徹底解説
- 佳葉子 吉満
- 4月15日
- 読了時間: 7分

「田村牛って何がすごいの?」と気になったことはありませんか?
田村牛は、但馬牛の血統を受け継ぎ、飼育や餌にまで徹底的にこだわった、和牛の最高峰とも称されるブランドです。霜降りの美しさや独特の旨み、他の和牛にはない魅力が詰まっています。
さらに、全国の品評会での受賞歴や市場での高評価もその品質の証。ここでは、田村牛が高級とされる理由5つを中心に、美味しさの秘密やおすすめの食べ方、購入のコツまで、田村牛の魅力を余すところなく解説します。
田村牛の特徴とこだわり
肥育方法と生産地のこだわり
田村牛は、自然豊かな但馬山系に広がる田村牧場で、徹底した環境管理と愛情を込めて育てられています。出産経験のない純但馬牛および但馬系統牛の処女雌のみを選び抜き、理想肥育という長期肥育で丁寧に仕上げています。
麦を主体とした独自の配合飼料「ヴィンテージ・ビーフ」は、添加物や動物性原料を一切使用せず、日本人の味覚に合う旨味を追求した安心・安全な設計です。
飼育環境にも配慮し、クラシック音楽や空調管理により牛のストレスを軽減。湧き水や澄んだ空気といった自然の恵みを受けた牛たちは、熟練の目で出荷時期を見極められ、最高の状態で送り出されます。手間を惜しまぬ姿勢が、田村牛の品質を支えています。
霜降りの美しさと肉質の特徴、他のブランド和牛との違い
田村牛の最大の魅力は、箸で持つだけで伝わる柔らかさ、そして脂肪の質と香りの良さにあります。純但馬牛および但馬系統牛の処女雌に限定した理想肥育により、きめ細やかな霜降りと豊かなオレイン酸を含む脂が生まれます。
これが、くさみのない上品な香りと、口の中でとろける極上の味わいを実現しています。日本最大級の共励会で最優秀賞を連続受賞するなど、田村牛の品質は他のブランド和牛と一線を画します。
熟成された肉は、肉質・脂質ともに高水準で安定し、プロの料理人や職人たちからも高い評価を受けています。まさに、他にはない“日本人が食べて美味しい”ことを追求した唯一無二の和牛です。
田村牛が高級とされる理由5つ
理由①:但馬牛の血統と厳選された素牛
田村牛が高級とされる最大の理由の一つが、その血統にあります。すべてのブランド和牛のルーツとされる但馬牛の中でも、特に貴重な純但馬牛および但馬系統牛に限定し、さらに出産経験のない処女雌牛のみを厳選しています。
これは「理想肥育」と呼ばれる特別な飼育方法で、優れた肉質を持つ雌牛を長期間かけて丹念に育てるものです。血統が優れていなければ、どれほど手間をかけても理想の味わいは得られません。
田村牛は、まさに「生まれながらにして高級」と呼ぶにふさわしい血統と素性を備えており、その一頭一頭に生産者の想いと技術が詰まっています。
理由②:徹底した飼育管理と餌へのこだわり
田村牛の品質の高さは、徹底した飼育管理と独自の飼料へのこだわりから生まれます。田村畜産では、牛の健康とストレス軽減を最優先に考え、全牛舎に空調設備を完備。
夏場には日射を遮る寒冷紗を設置し、クラシック音楽を流すなど、快適な環境づくりを徹底しています。飼料には防腐剤や添加物、動物性たんぱく質を一切使用せず、麦を主体とした「ヴィンテージ・ビーフ」と呼ばれる独自配合の濃厚飼料を用いています。
このようなこだわりが、牛の内側から美味しさを引き出し、日本人好みの香りと旨みを実現しているのです。田村牛は、育て方の段階からすでに別格です。
理由③:肉質を決める熟練の技術
田村牛の肉質の高さには、代々受け継がれてきた熟練の技術が欠かせません。初代が明治30年に家畜商を始めてから120年以上、四代にわたって牛づくりの道を追求してきました。
導入する仔牛は、全国から「田村牛の資質を持つもの」を一頭ずつ見極めて仕入れます。飼育の初期には胃袋や骨格をつくり、中期からは脂と肉質を整え、30ヶ月齢以降には熟成を待つという長期的かつ段階的な育成法を採用しています。
さらに、一頭一頭の成長を観察し、出荷のタイミングまで最適化。細部に至るまで職人の目と経験が生かされており、まさに「職人技」が詰まった逸品として高く評価されているのです。
理由④:全国の品評会での高評価と受賞歴
田村牛は数々の品評会で最優秀賞を獲得し、その品質の高さを証明しています。特に、年に一度開催される「全国肉用牛枝肉共励会」では、和牛雌牛部門で史上初の3年連続最優秀賞を受賞。
その後も1年おきに最優秀賞を受賞し、前人未到の快挙を成し遂げました。令和元年には、同部門で史上最高単価を記録するなど、市場関係者からの評価も極めて高くなっています。
また、「神戸ビーフ共励会」や「全畜連肉用牛共進会」などの他の名門共励会でも、複数回にわたって最優秀賞を受賞しています。これらの実績こそが、田村牛が日本最高峰の黒毛和牛と呼ばれる理由を裏付けています。
理由⑤:希少性と市場での高評価
田村牛は、飼養頭数が限られており、常時約2,200頭という非常に希少な存在です。その中でも出荷される牛は、純但馬牛や但馬系統牛の処女雌に限られ、育成には長い時間と手間がかかります。
このため、一般市場に多く出回ることはなく、限られた流通先でのみ扱われています。その希少性ゆえに、精肉業者や仲卸業者の間でも「将来トップになる牛肉」との声が早くから上がり、現在では実際にトップブランドのひとつとして定着しています。
味や脂の香り、肉の締まり具合まで安定して高い評価を受けており、リピーターが絶えないのも特徴です。希少性と実力の両方を兼ね備えた田村牛は、まさに“本物の高級和牛”なのです。
田村牛を楽しむ方法
おすすめの食べ方(ステーキ、すき焼き、しゃぶしゃぶ)
田村牛を堪能するなら、まずはステーキがおすすめです。箸で持てるほど柔らかく、ひと口で脂の甘みと香りが広がります。赤身と脂肪のバランスが絶妙で、塩と胡椒だけでも十分に美味しさが引き立ちます。
また、すき焼きでは割り下に溶け出す旨味が格別で、口の中に濃厚な余韻が残ります。しゃぶしゃぶにすれば、田村牛の上品な香りと繊細な舌触りをそのまま味わえます。
田村牛の特長であるオレイン酸由来の芳醇な香りととろける脂質を最大限に引き出すには、シンプルな調理法が最適です。それぞれの料理が持つ調理の熱と時間の違いにより、田村牛の味わいの奥深さを様々な角度から楽しむことができます。
美味しく焼くためのポイント
田村牛をステーキで味わう際、美味しく焼くためには素材の魅力を引き出す丁寧な調理が欠かせません。常温に戻した肉を中火でじっくり焼くことで、外は香ばしく、中はとろける食感が生まれます。
焼き加減はミディアムレアがベストで、オレイン酸豊富な脂が溶け出し、口に広がる香りとコクが際立ちます。フライパンや鉄板をよく熱し、焼き始めは触らず、肉汁を閉じ込めることがポイントです。
焼き上がったらアルミホイルで包み、数分休ませることで、肉汁が落ち着きます。田村牛の脂は香り高く上質なため、余分な調味料は不要です。塩、胡椒のみで、田村牛本来の旨味と柔らかさをじっくりと味わってください。
購入方法と選び方のコツ
田村牛を購入するには、公式通販サイトや信頼できる専門精肉店がおすすめです。田村牛はすべて黒毛和種で、さらに純但馬牛や但馬系統牛の処女雌だけを理想肥育した、極めて希少な和牛です。選ぶ際は、A5ランクで脂肪交雑(BMS)値が高く、霜降りのバランスが均一なものが理想です。
また、赤身と脂肪の境目がくっきりしており、脂が真っ白で艶があることも高品質の証とされます。購入時には、トレーサビリティや生産者情報が明記されているか確認しましょう。
特に田村牛は多数の受賞歴を誇り、その安定した品質はプロの料理人にも高く評価されています。丁寧に育てられた安心・安全な田村牛を、確かなルートから手に入れるのが満足への第一歩です。
まとめ
以上、田村牛の特徴や高級とされる理由、美味しさを最大限に楽しむ方法について解説しました。和牛の奥深い世界を知る入口として、本記事が参考になれば幸いです。ここで触れた内容以外にも、とくに田村牛の生産者の声をお聞きになりたい方は「田村畜産」の公式HPをおすすめいたします。
田村牛に興味を持つ方には、料理を通じてその魅力を感じていただける絶好の機会があります。東京都練馬区の牛肉料理しもかわでは、唯一無二の牛肉を求め続けてきた「牛肉のプロ」のオーナーシェフが厳選した希少種の無角和種の阿武牛、また在来種で和牛のルーツである見島牛などを使用したメニューをご用意しております。洗練された料理を通じて、和牛の価値を改めて実感できるでしょう。
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